意外と長持ち！未開封・開封後の羊羹の賞味期限を解説します

今回は、贈り物にもよく使われる「羊羹」の賞味期限について解説していきます。

羊羹の扱い方を知っておくと、おやつとして楽しむ以外に、手土産としても使いやすくなりますよ。和菓子好きな方にセンスのいい羊羹をプレゼントできると、喜んでもらえること間違いなしですね。

一方で、開封した羊羹は賞味期限が極端に短くなるので、正しい扱い方をしないと、カビが生えてしまう可能性も出てきます。カビが生えたものを食べると食中毒の危険性もあるので、保管方法に関しても触れていきますね。

未開封の場合だけでなく、開封後に関しても解説していくので、「開封したけど食べきれない・・！」という方もチェックしてみてください。

その他、「贈り物として使う場合の注意点」や、通販で買える「ちょっと変わった羊羹」も紹介していきます。

未開封・開封後の羊羹の賞味期限

意外と長持ちする羊羹ですが、具体的にどのくらい日持ちするのでしょうか？ 保管状態や原材料によっても変化するので、間違った判断をしないようチェックしてみてくださいね。

未開封の羊羹の賞味期限

原材料や水分の量でも変わってきますが、「あんこだけの羊羹」の場合は未開封で約1年程度であることが多いです。保管方法は常温になっており、冷蔵庫に入れると硬くなってしまいます。

栗など、あんこ以外の素材も入っている場合は、1週間〜1ヶ月など大幅に短くなる場合があるので注意しましょう。賞味期限が長いものを選びたいなら、あんこだけのシンプルなものにするのが無難です。

開封後の羊羹の賞味期限

羊羹は開封すると大幅に賞味期限が短くなります。「開封後一週間以内で砂糖が結晶化したり、空気中の菌によってカビが発生する可能性がある」と、「とらや」のページにも記載されています。（※とらや商品Q&Aページより）

砂糖が結晶化すると、ジャリジャリになってしまうので、風味の観点からも、開封したらすぐ食べきるべきですね。また、一度で食べ切れるように、個包装で「食べきりサイズ」になっているものを選ぶのがオススメです。

賞味期限が過ぎたあとは？

自己責任になりますが、保存状態が徹底されていれば、賞味期限を過ぎたものでも食べることが可能です。「とらや」でも「未開封できちんと保存されていれば、賞味期限のあと1年程度は食べられる」という説明があります。（※とらや商品Q&Aページより）

商品のメーカーによって、作り方や材料も異なるため、気になる場合はメーカーの説明を確認してくださいね。もちろん、賞味期限内に食べることが推奨されているので、本来の風味を楽しむためにも、早めに食べるのがオススメです。

賞味期限が長い理由

賞味期限が短くなる要因として、「細菌の発生」が考えられますが、細菌が発生する主な原因は「水分」にあります。細菌の増殖には水分が必要なのですが、砂糖は水分と結びつきやすい性質があるのです。そして、水分が砂糖に吸収されると、細菌が利用できる水分が少なくなるので、結果として細菌が発生しにくくなりますよ。

つまり、いかに「微生物が利用できる水分（自由水）」の割合を低くできるかが、腐敗の速度を遅らせるポイントです。羊羹は水分と結びつく砂糖の比率が60%程度と高いため、水分（自由水）が少なく、細菌が繁殖しにくい環境にあります。そのため、賞味期限が長いのです。（参考：食品が腐敗する仕組みと保存方法、第1回食品の「傷み」を防ぐための基本）

また、煉成後熱いうちに密閉されるため、酸素が遮断されて細菌やカビが繁殖しにくい点も、賞味期限が長い理由です。