【歴史400年の和菓子】長崎カステラのルーツに迫る!歴史や由来もご紹介
今回は長崎カステラのルーツを辿り、黄金色のカステラに秘められた歴史を覗いていきましょう。400年の長い歴史の中で生まれた、カステラに関する面白い由来や物語もご紹介いたします。
カステラのルーツを探りながら、後半で名店のカステラや変わり種のカステラ、そしてお取り寄せができるおすすめカステラをご紹介いたします!ぜひ最後までご覧になって、長崎カステラを味わってくださいね。
目次
長崎カステラの歴史を解き明かそう!
こちらでは、4世紀も前より伝えられた長崎カステラが、現代でも有名スイーツとして広がっている背景をご紹介いたします。
1.カステラが日本へ来たのはいつ?そして誰が?
ポルトガルの貿易商人やキリスト教の宣教師によって、カステラは伝えられたと言われています。
歴史を辿ると、1543年の種子島にポルトガル人が漂着したことから、日本とポルトガルとの交流が始まります。その後も、フランシスコ・ザビエルが鹿児島に宣教のため来日するなど、ポルトガルとの繋がりは増えました。
その際、度々訪れた貿易商人や宣教師によって、カステラが伝わったのです。そして、カステラを含む南蛮菓子と呼ばれる下記のお菓子も同時に日本に伝わりました。
2.日本全国にカステラが広がったのは明治以降
南蛮菓子が伝わるとともに、キリシタン信者が加速したことにより鎖国が始まりました。
鎖国により貿易も制限されていたため、カステラが全国に広がったのは鎖国が解かれた文明開化以降の明治時代に入ってからです。
そこから長い年月が経ち、昭和中期の文明堂のCMが有名になり、日本全国にカステラの名が広がっていきました。
3.砂糖の輸入が長崎カステラを生み出した
昔は、砂糖はとても貴重なものでした。
しかし、鎖国の間も世界と繋がりを持っていた長崎は、砂糖が豊富にあったのです。そのため、砂糖を使用した甘い味わいのカステラや、甘い南蛮菓子がたくさん作られていました。
長崎をはじめ、九州は他の地域にくらべて料理の味付けが甘く味付けされています。それは砂糖がたくさんあり、普段から使われていたことが理由です。
4.カステラは和菓子か洋菓子か?
カステラは海外から来たお菓子なので洋菓子と思われるかもしれませんが、実は歴史的背景で分類するとカステラは和菓子になるのです。
カステラはポルトガルから伝わった南蛮菓子ですが、伝わったものを日本人好みにしたり、作り方を変えたりして、長方形の現在のカステラの形になりました。
ポルトガルには「カステラ」という名前のお菓子や似た見た目のお菓子もありません。つまり、カステラは日本独自の和菓子であると言えますね。
「カステラ」の名前の由来はどこから?
・エクレアはフランス語で稲妻
・ミルフィーユはフランス語で千枚の葉
・パンナコッタはイタリア語で調理したクリーム
このように、お菓子の名前にはそれぞれ由来があります。
しかし、先に述べたようにポルトガルでは「カステラ」という名前のお菓子はありません。カステラがお菓子にちなんで付けられたものではないようです。では、どのような由来で名前がついたのでしょうか?
名前の由来① カスティーラ王国説
当時の日本人がお菓子の名前を聞いたところ、ポルトガル人が「ボロ・デ・カステラ(カスティーラ王国のお菓子だ)」と答えました。それを「このお菓子はカステラだ」と勘違いしたことにより名前が広がったというのが、カスティーラ王国説です。
カスティーラ王国とは、1035年から1715年まで栄えた王国で、今のスペインがそれにあたります。
名前の由来② カスティーリョ(スペイン語の城)説
スペインではお城のことを「カスティーリョ」といいます。
お菓子を作るときにスペインの人たちは、「お城のように高くなれ」と掛け声と共にメレンゲをしっかりとあわ立ていました。その言葉を聴き覚えて「カステラ」と言うようになったという説です。
長崎カステラの原型には2つの説がある
現在の長方形のカステラは、日本独自のお菓子として広がっていきました。ですが、カステラが伝わった当初の原型は違っていたようです。カステラの原型はどのような形で、その味はどうだったのかもお伝えいたします!
カステラの原型説① ポルトガルのパン・デ・ロー
ポルトガル菓子の「パン・デ・ロー」は半熟のトロトロした生焼けが特徴のお菓子です。
砂糖と玉子の黄身をたっぷり使ったパン・デ・ローは高級品のため、当時の貴族しか食べられないほど貴重なスイーツでした。実はトロトロの生焼けは失敗作だったのですが、当時の王様が気に入って半熟が噂になりいつしか主流のスイーツにまでなったそうです。
現在は半熟カステラも人気となり、老舗カステラ店でもパン・デ・ローのような半熟カステラが販売されていますね。
カステラの原型説② スペインのビスコチョ
ビスコチョとはスペイン語で「2度焼くこと」を意味しており、当時はスペイン海軍の保存食として用いられていました。2度焼いているので、ラスクのようにカリっとした食感のお菓子です。
有名カステラ店の福砂屋でもビスコチョを再現した商品の販売をしています!材料もカステラと同じですし、「しっかり焼く前はカステラのふんわりさが残っていた」と考えれば、このビスコチョが原型であるという説もうなずけます。
一度は食べて欲しい!長崎カステラの名店を紹介
長い歴史をもつ長崎カステラ店のカステラはこだわりは一味違います。手軽に買えるようになったカステラですが、「カステラと言えばここ!」と言われる老舗のカステラを一度は味わってみないとカステラを語れません!ぜひチェックしてみてくださいね!
カステラの名店① 福砂屋
1624年(寛永元年)創業の福砂屋は「カステラ本家」と言う登録商標を持つ老舗です。
創業より手作りにこだわり、添加物を一切加えないことから、賞味期限が9日前後ととても短くなっています。ふんわりとした触覚を生み出す「別立法」と呼ばれる卵の泡立て方法をつかい、手間をかけた分柔らかくしっとりとした食感を作り出せるのです。
カステラの名店② 松翁軒
1681年(天和元年)創業の老舗「松翁軒」は、カステラの製法に水飴を加えるなど、創意工夫を加えて独特の和菓子を作り出しました。チョコレートを加えた「チョコラーテ」は、明治33年のパリ万博に出品したカステラが賞を受けるなど世界的に高い評価を得ています。
カステラの名店③ 文明堂総本店
文明堂総本店は明治三十三年、長崎市丸山町に「文明堂」として開業した老舗カステラ店です。
創業以来、大切な考え方や伝統は守り受け継ぎ、おいしいお菓子と安全なお菓子を作り続けている、社員の揺るぎない思いが伝わるお店です。カステラが爆発的に広がったのは、文明堂のCMがあったからですね。
変わり種カステラも人気!
カステラと言ったら、長方形にふんわりやさしい味が基本です。しかし、県内には面白い変わり種のカステラがぞくぞく出ています。
普段のカステラとはまた違った美味しさも見つけてみませんか?
変わり種カステラ①「秋田の豆腐カステラ」
お豆腐から作られた、植物性たんぱく質豊富で体にやさしい豆富カステラは、江戸時代から秋田県南部の郷土菓子です。あまりなじみのない豆腐カステラですが、冠婚葬祭の御膳を飾る口取り料理として親しまれています。
変わり種カステラ②「居酒屋スイーツバスクチーズカステラ」
その道40年のカステラ職人が 丹精込めて焼き上げる、究極のカステラ『五三焼』は、長崎市の居酒屋『倭からん我零時』の渾身の居酒屋スイーツです。
カステラと相性の良いサッパリとしたクリームチーズをたっぷり注ぎ、こんがりと焼き上げたバスクチーズカステラは、カステラの枠を超えた 「今」のカタチのカステラに仕上っています。
変わり種カステラ③「お米のカステラ 地酒入り」
山形県庄内産米「はえぬき」と山形県庄内産卵をふんだんに使用し、山形県酒田が誇る地酒をたっぷりと染み込ませた風味華やかなカステラです。
小麦を一切使用しておらず、小麦アレルギーやグルテンフリー食の方も安心して食べられるカステラです。こちらは、復興庁主催の「世界にも通用する究極のお土産」で特別賞を受賞してます。
変わり種カステラ④「京都のカステイラ」
全く添加物を使っていない、京都「越後家多齢堂」のカステイラは、材料や配合などは創業当時から変わらない製法で作られています。その日の分はその日に焼くため、作り置きはなく量より質を極めたこだわりのカステラを提供しています。
変わり種カステラ⑤「高知のじゅわっと半熟たまごカステラ」
高知県にあるたまごファミリーの半熟カステラ「トロたま」は、発売時から地元では大変人気のスイーツです。
餌にもこだわって生産している「炭たま」という卵を使用し、表面はこんがりきつね色、カットすると半熟生地がとろりとして、とてもクリーミィな味わいのカステラになっています。
通販でお取り寄せ可能!オンライン購入できるカステラをご紹介
長崎カステラの歴史を遡って、美味しさの秘密が分かったことでしょう。
Cake.jpでは、おすすめのカステラをご自宅でもお取り寄せして味わうことができますよ!カステラの奥深い味と雑学をつまみに、カステラの美味しさをみんなで楽しみませんか?
【有限会社小川蜜カス本舗】蜜カス 蜂蜜カステラ 【1本】
山口県宇部市にある小川蜜カス本舗は、厳選蜂蜜を贅沢に使用し一般的のカステラと比較して卵黄の割合が非常に高いカステラを作っています。
濃厚な味わい、そしてしっとりとした舌触りに食感が特徴のカステラを味わえます。ムラなく同じ焼色となる焼き方と、しっとり感にこだわったカステラは味わい深い一品となっています。
蜜カス 蜂蜜カステラ
¥1,850税込
【神戸ベル】台湾カステラケーキ プレーン&クリーム
こちらの台湾カステラケーキは、プレーンとクリームをサンドしたセットで2つの味が楽しめます。長時間かけて、低温で蒸し焼きにしたふわふわ、しゅわしゅわなハマる新食感が魅力です。
そのままでも美味しいのに、冷やしたり、ほんの少し温めても楽しめるフワフワ感の台湾カステラはあっという間に食べきってしまうカステラですよ!
台湾カステラケーキ プレーン&クリーム
¥1,578税込
【THE NICOLE】南蛮カステラロールケーキ
「美味しい生地でロールケーキを食べたい。」そんな思いから始まった、ロールタイプのカステラです。クリームたっぷりですが、低甘味・低脂肪のためあっさりしていて、とまらない美味しさです!
厚めの生地ですが、柔らかく、くちどけもよく、蜂蜜の風味を感じます。クリームはあっさりしながらも、生地の旨味との相性も良く、食べた後も思わず、もう一つとなるようなロールケーキです。
南蛮カステラロールケーキ
¥1,550税込
【グルテンフリースイーツのコメル】《グルテンフリー》お米のカステラ(プレーン)
山形県酒田市でお米のスイーツをつくり続ける洋菓子店「コメル」。工房内で小麦粉は一切使用しておりませんのでコンタミネーションの心配がなく、 小麦アレルギーの方やグルテンが気になる方もお召し上がりいただけます。
こちらの米粉を使ったカステラもアレルギーがある方にもおすすめです。米粉には山形県庄内産米「はえぬき」を100%使用し、きめ細かくしっとりと。山形県庄内産卵をふんだんに使用し、ふんわりと風味豊かに焼き上げました。優しい味わいのカステラをご賞味下さい。
《グルテンフリー》お米のカステラ(プレーン)
¥880税込
【金澤寿翁軒(かなざわじゅおうけん)】チョコ好きも認める和菓子職人のこだわりの「満月チョコカステラ」
レトロな店内の金澤寿翁軒は、和歌山県橋本市にある創業1911年の老舗です。
オーブンでじっくり焼き上げ、ブランデーをたっぷり染み込ませた満月チョコカステラはチョコレート好きにはたまらない絶品カステラです。
ケーキのようにおしゃれで、柿のドライフルーツを使用した職人のこだわりが詰まったカステラとなっています。
満月チョコカステラ
¥2,300税込
【パイ&カステーラ山崎屋】京のカステラ 12個入り
パイ&カステーラ山崎屋は京都市伏見区にある誕生日ケーキや店内ランチなども頂けるお店です。
こちらのカステラは手作りのキメ細やかな生地でコクのある風味豊かな味わいが楽しめます。
個包装で味も3種類あるので味比べもできますので、ご家族やお友達とも一緒に食べることもできますね。
京のカステラ
¥2,640税込
【双葉屋】極上和三盆糖カステラ
最後にご紹介する本場長崎の絶品カステラは、双葉屋の「極上和三盆糖カステラ」です。 なめらかな口溶けが特徴の極上和三盆糖、ブランド卵の桜卵など素材にこだわっています。 全てのカステラが、職人が手焼きで丹精込めて作った逸品です。
その他に卵の白身を一切使わず、黄身だけで仕上げた「KIMIだけにカステラ」もあります。 黄身だけを使った10割カステラは、卵のコクとしっとりの口当たりを極めた、史上最高峰のカステラと言えます。
極上和三盆糖カステラ
¥1,620税込
日本の食文化に影響を与えた長崎カステラ
今回は、長崎カステラの長い歴史やルーツに迫ってみました。
当時は、貴重な砂糖を使い、甘い味付けにすることが最高のおもてなしのひとつとされていた時代です。高額で取り引きされていた砂糖は贅沢品で、砂糖を少ししか使わずケチったことを比喩した「長崎の遠か」という言葉まで生まれました。
砂糖をふんだんに使った長崎カステラは、実は最高に贅沢なスイーツなのです。ぜひ、長崎カステラの長い歴史を噛み締めながら味わってみてください。
最後に今回紹介したCake.jpで取り寄せられるカップケーキをまとめておきますね。
・台湾カステラ専門店 CasTeallaはこちら
・とろわふれえるはこちら
・金澤寿翁軒(かなざわじゅおうけん)はこちら
・パイ&カステーラ山崎屋はこちら
・有限会社小川蜜カス本舗はこちら